Vol.155  家族で作る、おせち料理

アレンジおせちで手軽に楽しみたい

 いよいよ今年もあとわずか。今年は新型コロナウイルスが5類感染症に移行し、人との交流も増えている。日本にはさまざまな行事があるが、その中でも、正月は家族や親類などが顔を合わせる重要な行事の代表格だ。
 一方で、近年は行事への関心が薄れつつあることも否定できず、おせち料理を囲んで正月を家族で過ごすという風習も変化している。そんな中、家族と協力しながら楽しい正月を過ごし、未来の思い出をつくってもらおうと、ねり製品メーカーの(株)紀文食品が新プロジェクト「家族でつくろう!お正月プロジェクト」を立ち上げた。

未来の思い出づくり

紀文食品・高柳部長

 「正月の思い出」と聞くとどんなことを思い出すだろうか。紀文食品はプロジェクト発足前に正月に関するグループインタビューを実施。
 プロジェクト責任者の高柳謙一郎営業本部営業企画部長は「話を聞くと、家族との思い出など、こちらまで温かくなるような前向きなエピソードがたくさんあった。改めて正月の大切さに気付かされた」と話す。
 さらに最近の傾向として男性がおせち料理に興味をもったり、同社のブランドサイトを利用する男性も増加傾向にあることから、女性がおせち料理を作るという従来の流れから、男性や子供を含めた家族全員が協力して、おせち作りや正月の準備を行うことを提案するプロジェクトを立ち上げた。

 

 

 

「行事育」を提唱する三浦さん

 プロジェクトの監修も務める和文化研究家であり、行事を通じた子育て「行事育」提唱者の三浦康子さんは「正月は行事育の中でも最も重要。行事が繰り返されることで思い出スイッチが押される。そのたびに人は愛情を感じ、絆を実感できる」という。
 行事育で最も大切なのが土台となる根っこの部分。国や地域、家庭の文化などで形成され、日本人としてのアイデンティティーにも通じる。行事は文化や愛情、食べ物などの知識や知恵などを結集、そして作法を学ぶ機会でもあり、子供が育つうえで大切な養分になると提唱。
 さらに「毎日同じことを繰り返す平凡な生活では、徐々に人はストレスを感じてくる。行事をすることで気を晴らすことができ元気になり、そしてまた日常に戻っていく」(同)と人が生きるうえで行事は大きな役割を果たしている。

 

アレンジで手軽に楽しむ

飾り切りに挑戦する本並さん(中央)、丸山さん(左)

 「おせち料理は手間暇がかかる」「豪華にしなくては」と思いがちだが、同社はアレンジレシピで気軽におせち作りができることを提案。
 12月上旬に開かれたプロジェクトのキックオフイベントでは今年、長女が生まれ、初めての正月を迎える、元サッカー選手の本並健治さんと丸山桂里奈さん夫婦をゲストに迎え、手軽にできるアレンジおせち料理を紹介した。普段、料理をしない本並さんもカマボコの飾り切りにチャレンジ。
 「おせち料理は豪華なイメージだったが、これなら手軽に楽しくできそう」(本並さん)と話し、おせち作りに意欲をみせた。
 今年の年末は家族全員で正月の準備を行い、年末年始にたくさんの思い出をつくってほしい。

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