Vol.127  魚肉タンパクが熱い

「フィッシュプロテインバー挑・蒲鉾」をPRする長友選手

 巣ごもり生活による運動不足で高まっていたスポーツへの意識が、世界的大型スポーツイベントが行われたことでさらに盛り上がりをみせている。運動や健康に欠かせないタンパク質にも注目が集まっており、食品業界ではプロテインブームなどで数が増えつつあったタンパク質に重きを置いた商品にも追い風が吹いているようだ。

「運動にねり製品を」多方面で話題に

3つの味で飽きがこない

 巣ごもり生活による運動不足で高まっていたスポーツへの意識が、世界的大型スポーツイベントが行われたことでさらに盛り上がりをみせている。運動や健康に欠かせないタンパク質にも注目が集まっており、食品業界ではプロテインブームなどで数が増えつつあったタンパク質に重きを置いた商品にも追い風が吹いているようだ。

 水産業界で高タンパクを代表するものといえば、魚肉タンパクをたっぷりと使ったねり製品。こちらも各地で、運動に適した機能性が高い製品が誕生している。

 カマボコでは小田原の鈴廣かまぼこ?が6月に、サッカーの長友佑都選手と専属シェフである加藤超也氏らとタッグを組んで、手軽に良質なタンパク質を取ることができる「フィッシュプロテインバー挑(ちょう)・蒲鉾」を共同開発したことを発表した。

 クラウドファンディングサイト「Makuake(マクアケ)」で応援購入を募集したところ、瞬く間に目標金額を達成。8月末現在では、従来目標の約8倍に当たる金額に到達し、スポーツや情報バラエティー番組でも取り上げられるなど話題になっている。

 ラインアップも目新しく「タコのガリシア風」「金目鯛のアクアパッツァ風」「ほうれん草とホタテ入りグラタン風」の3種類。「心も体も満たされる」体験を目指し、無理なく楽しみながら良質なタンパク質を摂取できることにこだわって作られている。

 即食性が高く、華やかなパッケージでありながら高い機能性をもっており、一本に含まれるタンパク質は15グラム。成人が一日に摂取が推奨される量の約25%を簡単に取り入れることができる。また、必須アミノ酸のバランスのよさを示すアミノ酸スコアは満点の100。化学調味料・保存料不使用なのでアスリートから子供まで、安心して食べることができる。

Wプロテインのチクワも

個包装で使いやすい「筋肉ちくわ」

 チクワでは、香川県の(有)矢野商店が5月に、一本で16グラムのタンパク質を摂取できる「筋肉ちくわ(別名マイティ・マッスルバー)」をマクアケで応援購入の受け付けを開始した。知人でありスポーツマンだったという管理栄養士と共同開発した商品で、こちらは吸収の早い動物性の魚肉タンパク質だけでなく、穏やかに吸収されるナッツ由来の植物性タンパクも摂取可能。タンパク質を時間差で持続的に供給することが期待できるという。

 味や食感にもこだわり、そのまま食べるのはもちろん、料理にも取り入れやすい。保存料・香料・着色料は不使用。砂糖やでんぷん、大豆も使っていないので、糖質コントロールもしやすく設計されている。

冷蔵だけでなく冷凍にも対応している

 手軽さも魅力で、でんぷんを使わないことによって、冷凍で約1か月保存が可能となっている。2?3時間で自然解凍できるので、運動の際に持ち運んで食べることもできる。

 すでに有名健康雑誌や新聞などでも取り上げられ、反響が広がっている。またスポーツマンだけでなく、食が細くなった高齢者にも人気を博しているという。

 現在は同社の店頭や電子商取引(EC)で販売を行っており、全国から購入することができる。今後はジムやサロンなどと提携して運動している人に届けていくほか、簡単なレシピ動画を作成し、普段の食卓に取り入れやすくする提案を行っていくことなどを計画しており、さらなる活躍が期待される。

身近にもある魚肉タンパク

フィッシュプロテインマーク

 このほかにもタンパク質が豊富なねり製品は多数ある。身近なところでは、日本かまぼこ協会では一定基準以上の魚肉タンパクを含む商品に「フィッシュプロテインマーク」の表示を認めており、量販店・スーパーなどでも高タンパクな商品を見つけることができる。

 プロテインといえば、鶏のムネ肉やササミが現在一般的だが、ねり製品もおいしさや機能・利便性では負けていない。今後、プロテインの代表格に上り詰めるのはそう遠くないかもしれない。

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