Vol.110  アウトドアで楽しむ「国分」缶つま10周年

大自然の中で手軽かつ安心して楽しむのに水産缶詰は最適形

 世の中に不景気風が吹くと訪れるのが、手軽でお金がかからないアウトドアブームだ。昨今はドラマに漫画にアニメにと、キャンプや登山をテーマに取り上げた作品が活況を呈し、キャンプ場や人気の山は多くの人々で賑わっている。その風に乗って魚食をもっと広げる余地はないのか。おつまみ缶詰のパイオニア「K&K缶つま」10周年の取り組みに注目した。

登山漫画とコラボ実現

「『缶つま』だからできる提案をしたい」と話す森氏

 「K&K缶つま」(以下「缶つま」)は、食品卸大手の国分グループ本社(株)が2010年3月に初めて世に出したプライベートブランド(PB)の高級缶詰シリーズだ。リーマン・ショックの傷が癒えずにいた当時、お金がかかる外食から「家飲み」需要への流れがあった。特に若年層は今ほど「家飲み」が定着しておらず、伸びしろが見込まれた。安売り対象でしかなかった缶詰の不当に低い価値観を変えたいとの狙いもあった。多少高くても素材にこだわり、うまい缶詰を突き詰めた。

 結果は予想を超えるヒットに。年間売り上げは30億円、種類は最大108アイテムまで商品化された。水産具材が半数程度を占め、競合からの追随を受けてなお、おつまみ缶詰の第一人者の地位を保ち続けている。

 現「K&K缶つま」の商品開発担当のマーケティング開発部開発一課主任MD担当、森寛規氏は「今までになかった『面白さ』『おいしさ』『驚き』で感動を届けないと、『缶つま』の商品価値がなくなる。『缶つま』だからできる提案をしたい」といった思いを秘めて、今回の缶つま10周年企画の立案にあたってきた。

期間限定パッケージ

登山漫画「山と食欲と私」とコラボした期間限定パッケージ3種類

 そんな中で、打ち出された企画が、「K&K缶つま×アウトドア」だった。アウトドアには欠かせない、「キャンプ飯」や「山ごはん」で再度、「缶つま」を使ってもらおうという取り組みだ。

 キャンプなどのアウトドアは、ある意味で不便を楽しむレジャーといえる。ただ、バーベキューやカレーなどのメイン料理が仕上がるまでの小腹を満たしたり、大人たちの晩酌などの“あて”にしたりと「アウトドアシーン全般で、開けただけで食べられる便利な缶詰需要はある」(森氏)。

 同社は、コミック販売で累計120万部突破の人気登山漫画「山と食欲と私」(作者・信濃川日出雄、新潮社)とコラボし、期間限定パッケージに模様替えをした「缶つま 広島県産かき燻製油漬け」「缶つま 日本近海獲りオイルサーディン」など3種類を5月中旬に売り出す。先行して3月19日に開設した特設サイト(https://www.kantsuma.jp/outdoor/)で、漫画で実際に登場した缶詰レシピを交え「缶つま」の楽しみ方の紹介を始めた。

劇中メニューを再現、特設サイトの充実レシピ

特設サイトで紹介している山食コラボレシピ「オイルサーディン丼」(『日々野鮎美の山ごはんレシピ』(山と渓谷社)より抜粋)

 同作品では、単独登山女子を自称する会社員の日々野鮎美が、登頂後に山頂で調理して楽しむ様子などを描いている。特設サイトのレシピに従えば、例えば14話に登場したメスティン(アルミ製の飯ごう)を使った料理「炊きたてご飯のオイルサーディン丼」を、鮎美になり切り「缶つま」を使用して再現できる。

 漫画再現メニュー以外の各種レシピは、13年に無料配布していたレシピブック「缶つま×アウトドア」の内容なども取り入れて再構成した。森氏は「改めてアウトドアでの『缶つま』の楽しみ方を知っていただきたい」と新たなファン開拓に期待をかける。「期間限定パッケージは3種類で計25万缶を生産する予定。アウトドアシーズンの夏から秋にかけて店頭を賑わすだろう」と説明する。

 魚は傷みやすく調理の手間がいるが、缶詰ならその心配からも無縁でいられる。アウトドアにおける水産缶詰の出番は今よりもっと増えていい。

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