【ととけん】2023年2月問題
Q1. 季節をとわず食卓で活躍するワカメですが、旬のおいしさは格別なものがあります。ワカメの収穫期を選びなさい。
[2021年(第12回)3級(初級)から]
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【解答】➀春先
【解説】日本の食卓で親しまれているワカメは産地が広く、潮の流れが激しいところほど良質のものがとれる。成長すると2メートルほどにもなる巨大海藻は、生のままでは日保ちしないので、流通の主流は乾燥や塩蔵したもの。これを利用したみそ汁やスープが定番だろう。
収穫期をむかえる春先、その時季だけ出まわるとれたての生ワカメをさっとゆでて刺身にしたり、しゃぶしゃぶで食べるしあわせといったら…。あふれるほどの磯の香りとみずみずしい食感。口の中に豊かな海が広がる味わいは、まさに海のごちそうである。
Q2. 70年にわたり英国に君臨したエリザベス女王。かの国のソウルフードといえば、なにをおいてもフィッシュ&チップスでしょう。このフィッシュとは白身魚のフライのこと、主に使われる魚を選びなさい。
[2022年(第13回)2級(中級)から]
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【解答】➂タラ
【解説】イギリス国民のソウルフードであり、伝統的ファストフードの「フィッシュ&チップス」。 タラなどの白身魚のフライに、棒状のポテトフライを添えたもので、ビネガーをかけて食べる英国の大衆料理の一つ。その第1号店が誕生したのは、1860年のロンドンの下町イーストエンドにあった店と言われている。19世紀中ごろのイギリスでは、すでに魚のフライとポテト・チップスが店舗で販売されていたが、この店はその2つをドッキングさせ、「フィッシュ&チップス」として売り出した。おりしも産業革命期の労働者は安価で、すぐに食べられ、さらに腹持ちの良い食事を求めており、イギリスの工業化の進行とともに「フィッシュ&チップス」は、広く浸透していった。20世紀初頭には、ロンドンには約1200軒のフィッシュ&チップスの店があったらしい。フィッシュ&チップスは庶民にとっての最初の外食産業であり、やがて「庶民の憩いの場」として広く親しまれていった。第二次世界大戦下でも数少ない配給食糧として市民に提供され、戦後もイギリスの国民食として根強い人気を得ている。
Q3. 寿司店で注文すると、水槽や冷蔵ショーケースから黒っぽい貝を取り出し、ガリガリと派手な音を立てて殻をむきます。続いてむき身の縁にすすっと十数本の飾り包丁を入れ、思いっきりまな板に叩きつける、この貝ネタを選びなさい。
[2021年(第12回)1級(上級)から]
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【解答】➀アカガイ
【解説】「色と艶がとてもよく、握っても形が堂々として歯ざわりも極上、そのうえ香りが高く、味は優雅で上品」。職人気質の鮨屋の主人たちに聞くと、たいていはこのような評価で一致するアカガイ。あでやかな朱の色、シコシコとした食感、清々しいその香りと、貝に求められるうまさのすべてを持つこの貝は、古くからの貝種の主役である。身が赤いほど高値がつき、この赤色は人間の血液と同じヘモグロビンによるものだ。色合いも味も宮城県閖上や石巻・渡波産のものが国内随一とされ、最も高価。ひと昔前までは江戸前でもたくさん採れ、千葉県検見川などの東京湾のものが最高級だった。国産はあまり流通しないため、輸入もののほか赤貝にそっくりのサトウガイやサルボウを代用することが多い。市場ではアカガイを単にタマ(玉)、ホンダマ(本玉)、ホンアカ(本赤)などと呼び、外洋性のサトウガイをバチ(場違いの意)などと区別している。赤貝の缶詰にはたいていサルボウが使われている。とはいうものの、サトウガイもサルボウもそのおいしさはアカガイに引けを取るものではない。小ぶりなアカガイは刻み生姜を加えて煮付けてもよいが、鮨や刺身など、生で供するのが最も喜ばれる。産卵にそなえて太る冬場が食べごろ。注文すると水槽や冷蔵ケースから、丸みを帯びて黒っぽい殻の表面に何十本ものくぼんだ筋が並んでいるアカガイを取り出してから、まな板に叩きつけるまで、職人のこの一連のワザを見ないと、鮨屋に行った気分になれないという人も。
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