【ととけん】2017年11月問題
Q1.この魚は桜の頃がおいしいという向きもありますが、最も脂のりがよいのは11月から12月の紅葉の頃とも。カブとの炊き合わせは、この時期の出合いものを代表する料理として知られています。この時期を冠した名称を選びなさい。
[2015年(第6回)3級(初級)から出題]
?紅葉鯛
?紅葉鱈
?紅葉鮒
?紅葉鰤
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【解答】?紅葉鯛
【解説】産卵を控えた春のマダイは美しいピンク色に色づき“桜鯛”と呼ばれ重宝されるが、たっぷりと脂を蓄えた晩秋が旬とも。鯛かぶらは塩焼きにした鯛のアラと蕪を昆布出汁で炊く、日本の郷土料理。相性のよい旬の食材を組み合わせた“出合いもの”にはブリ大根もある。
Q2.同じ魚ながらお隣の秋田県と異なり、庄内地方では素焼き、田楽、湯上げの3通りの食べ方が主流です。晩秋の雷が鳴る頃に海面に上がってくるこの魚を選びなさい。
[2016年(第7回)2級(中級)から]
?ハタハタ
?ヒラメ
?マガレイ
?マダラ
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【解答】?ハタハタ
【解説】県魚として、秋田でもっとも親しまれているハタハタは、山形でもよく食べられる魚である。秋田の郷土の味、しょっつる鍋やはたはた寿司、塩焼きと異なり、鶴岡・酒田の庄内地方ではもっぱら素焼き・田楽・湯上げが好まれる。9月頃の卵がまだ小さく脂がのっている走りの時期は、ただ茹でて、大根おろし醤油でいただく湯上げがとりわけ人気が高い。藤沢周平の著作にも登場する、ハタハタの旨みを愉しむ料理法で、何十尾でも食べられるという。田楽も酒肴によし、ごはんのおかずによしと、根強いファンがいる。またこの地方には12月9日の“大黒様のお歳夜”に、子孫繁栄を願い、甘味噌の田楽にして食べる風習が残っている。
Q3.晩秋から初冬の時季、尾道では冬の味覚“でべら”の季節に入ります。魚屋の軒先や町中で荷車を押す行商のおばちゃんが“でべら”を売る姿が見られるようになります。産地では鮮魚で食べられますがほとんどは干物で流通し、新潟では“ふなべた”と呼ぶこの魚の標準和名を選びなさい。
[2013年(第4回)1級(上級)から出題]
?ウスバガレイ
?ジナイガレイ
?オキヒイラギ
?タマガンゾウビラメ
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【解答】?タマガンゾウビラメ
【解説】地元でも出平鰈と呼ぶが、れっきとしたヒラメ。内臓を取って塩水で洗い、寒風で乾燥させた独特の珍味で贈答品としても重宝されるが、昔は日常の食卓料理。干物の“でべら”は金槌でたたいて背骨をくだいてからあぶる。“ふなべた”と呼ぶ新潟では刺身魚として知られ、刺身にしたあとの骨は干し、やはり金槌でたたいてあぶって肴にする。大寒の頃が一番の食べごろ。
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