【ととけん】2023年3月問題
Q1. 細長い体型と針のように鋭い下アゴが特徴で、寿司や天ぷらの定番です。美しい見た目に反してお腹を開くと中が真っ黒のため、腹黒美人に例えられるこの魚を選びなさい。
[2021年(第12回)3級(初級)から]
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【解答】➁サヨリ
【解説】細長い体はさばきにくいため、店でおろしてもらうか、刺身用を購入した方がよい。身はさっぱりとしたクセのない味わいで、早春に旬をむかえる。内臓を取り出しても黒く残る腹膜は鮮度がよいほど黒みが強い。取り残すと苦味のもととなるため、自分でさばくときはきれいに取り除くのがポイント。
Q2. 北海道民に最も愛されるカニです。流氷が運んできた栄養豊富なプランクトンをたっぷり食べ、ぎっしり身が詰まり、カニみそのおいしさにも定評があります。3月下旬から道東の宗谷・オホーツク沿岸で、伝統のカゴ漁が始まるこのカニを選びなさい。
[2022年(第13回)2級(中級)から]
➀ケガニ
➁ズワイガニ
➂ハナサキガニ
➃ベニズワイガニ
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【解答】➀ケガニ
【解説】北海道民の毛ガニ人気は、1年中どこかでおいしい毛ガニが獲れていることにもありそうだ。網走から浜頓別あたりのオホーツク海側では春から夏の4月から8月、函館から室蘭の道南の海では秋から冬の9月から3月、釧路や根室などの.太平洋側では冬から春の12月から4月あたりで、オールシーズンでどこかの漁港に水揚げされている。オホーツク海側の流氷の下でじっと春を待っているカニは氷の下にある多くのミネラルとプランクトンを食べ、そこで身がつき、また肉もぐっと締まり、カニみそもたっぷり入る。そして氷が去って海が開けて春が来ると、今度はそれほど水深の深くない海岸近くの海底に移る。そこは毛ガニが好む砂泥質の場所で、そこにもカニの餌は豊富にあるため、さらに身がつき、カニみそもたっぷり入る。むっちりと肉がつまり、カニみそも芳醇なケガニは大きいものでは1杯800㌘もあるという。
Q3. 春夏秋冬をさらに区切った季節を二十四節気といい、自然の恵みにこまやかに寄り添う暮らし方があります。その節目ごとに味わう食の歳時記も大切にされてきました。二十四節気と旬の魚介の組み合わせのうち、ふさわしくないものを選びなさい。
[2022年(第13回1級(上級)から]
➀立夏:あじ
➁芒種:ほや
➂秋分:はぜ
➃春分:ひらめ
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【解答】➃春分:ひらめ
【解説】1年の季節の変化を24の暦にわけた二十四節気。節目ごとに味わう食の歳時記には、季節の到来に思いを馳せ、旬の恵みに感謝する日本人のこまやかな暮らしぶりがうかがえる。ほどよい歯ごたえのあとに、ふわぁ~と広がる上品なクセのない甘み。一度味わったことのある方にはヒラメのおいしさはご承知のとおりだが、時期によって味に大きな差がある。「三月鮃は犬も食わぬ(猫またぎ)」と昔からいわれ、また古川柳に「知恵のなさ四月鮃の刺身なり」と詠まれるとおり、ヒラメのおいしい時季は10月から2月までといっていいだろう。「産卵を終えて味が落ちる春から夏にはヒラメを仕込まない」との見識をみせるすし屋は少なくない。俳句の季語も冬だから、二十四節気だと立冬(11月初旬)から大寒(1月下旬)あたりがふさわしい。➀鯵の字の「参」の文字は旧暦3月(いまの5月)が旬だから、といわれる。よくしまり、脂が適度にのった身は、江戸期の儒学者・新井白石に「鯵とは味なり。その味の美をいふなり」と評されたほど、旨みがある。➁芒種は梅雨入りの頃で穀物の種まきや田植えの季節、三陸名産のほやも旬を迎える。➂秋分の頃に大きく育ち、味がよくなるはぜは“彼岸はぜ”と呼ばれる。ちなみに今年(2023年)の立夏は5月6日、芒種は6月6日、秋分は9月23日、春分は3月21日。
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