【ととけん】2019年7月問題
Q1.この魚介が成長した姿からは想像できませんが、幼生期はオタマジャクシのような姿で海を泳いでいます。定着する場所を見つけ、プランクトンや有機物を食べ成長し、パイナップルを思い起こさせる姿形になります。この魚介を選びなさい。[2012年(第3回)3級(初級)から]
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【解答】?ホヤ
【解説】甘味、塩味、酸味、苦味、旨みの五味をそなえている珍しいホヤはその姿形から“海のパイナップル”といわれる。日本で食用とするホヤは、マボヤとアカホヤの2種類。夏が旬で、甘みや旨みが強くなるだけでなく、グリコーゲンの量が冬のホヤの約8倍になり栄養価も高まる。食用にするマボヤは北海道から四国、九州まで幅広く生息するが、太平洋側は三陸沿岸、日本海側は男鹿半島以北の東北地方に集中する。市場に流通しているのは三陸、宮城産のものがほとんど。
Q2.夏至から11日目の半夏生(はんげしょう)の日にこの魚を一人一尾丸ごと食べ、農作業で疲れた体に滋養を摂るという風習が福井県東部の奥越地方に伝わります。この魚の名を含む風習名を選びなさい。[2010年(第1回)2級(中級)から]
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【解答】?半夏生鯖
【解説】当時の藩主が民に奨励したことが始まり。江戸時代から伝えられる風習で、蒸し暑い夏を乗り切るために貴重なスタミナ源としてサバ一尾を丸ごと食べた。海の幸であるサバを、山間の民が食べることは当時たいへんなご馳走だった。
Q3.東のアンコウ、西のフグといわれるように東日本と西日本では魚の好みも分かれるところがあるようです。「西海にサケなく、東海にこの魚なし」といわれる、冬から初夏までが旬で漬け魚によく使われるこの魚を選びなさい。[2011年(第2回)1級(上級)から]
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【解答】?マナガツオ
【解説】「西海にサケなく、東海にマナガツオなし」といわれるとおり、京都では懐石料理に使われるほどの高級魚だが、東日本では馴染みがない。種も異なり、姿形もまったく似ていないのにカツオの仲間であるかのようなマナガツオの名前の由来には様々な説が存在する。漢字「真似鰹」からの説は、カツオの通り道ではない瀬戸内海で初夏に獲れるマナガツオをカツオに見立てた(真似た)ことからや、魚の中の魚といえるほどおいしいという意味で「真名(まな)魚」、真に菜(おかず)にしておいしい魚「真菜が魚」からの転訛などがある。ひし形で銀色に光る魚体は一度見たら忘れられないほど個性的。ふだんは外海の砂泥底に棲んでいるが、産卵期の春から夏に内湾に入り、秋には戻る。
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