2026年2月27日(金)

<魚屋新時代>渡辺鮮魚店・後編 地域密着でおいしい魚を

2025年6月30日

 新潟県屈指の繁華街、古町の東側に位置する本町通商店街には、この春に「優良経営食料品小売店等表彰」で最高賞の農林水産大臣賞に輝いた鮮魚店がある。近隣の2店でそれぞれ違った品揃えを展開する一方、一貫して仕入れに妥協せず、地元の信頼を獲得してきたのが(有)渡辺鮮魚店だ。5代目の小嶋修平社長に話を聞いた。

魚を売るポイントは?

昔ながらの接客スタイル

 魚食文化の衰退につながる「魚離れ」を食い止め、さらには反転させようと、魚食普及の最前線である鮮魚小売の現場は日々、あらがい続けている。その激戦地にあえて身を投じた、将来の魚食を担うことを期待された“新時代”の魚屋を追った。

プロが早朝から訪れる新店舗
プロが早朝から訪れる新店舗
 大正元年創業で100年以上にわたり地元に根差して魚を売ってきた。強みとなるのは、スーパーマーケットなどではまねできない、昔ながらの地域密着型鮮魚店ならではの接客スタイルだ。商店街に行き交う人々は見知った顔は多い。たとえ世間話だけでも積極的に話し掛け、顧客それぞれの好みや生活スタイルなどを把握して最適な魚を提案につなげていく。

 「今の時代はこういった交流が切り捨てられることも多く、魚離れも問題になっているが、案外『きょうよい魚入ってるけど食べない?』と見知った顔から言われるだけでお客さんの心は動く」と小嶋社長は語る。重要なのは「期待以上の体験の提供」だ。よい魚を仕入れるのはもちろんのこと、処理の仕方やお勧めの食べ方も丁寧に伝えて喜んでもらうことで、「きょうの夕飯に何がよいか」「夫の誕生日においしいサンマを買ってあげたい」など消費者から自然と魚を求める声が上がっていくという。

他店にない強みは?

プロも信頼の目利き

賑わう店内の様子
賑わう店内の様子
 鮮魚店として、また一流の料亭や飲食店を顧客に多くもつからこそ目利きには自信がある。地物に特化する鮮魚店もあるが、近年は漁場や旬の変化が著しく、地元の魚だけで集めるのが難しくなってきた。そのため、地物の魅力はしっかりと伝えつつも、全国からその時々に最もおいしい魚を調達するよう心掛けている。

 直近では春先に、生鮮カツオがこの時期としては珍しく脂乗りがよかったことを受け、その中でもさらによい魚体を厳選して積極的に拡販。一部消費者からは「今まで食べた中でいちばんおいしかった」と感想が寄せられるほど、満足してもらうことができた。

 一方、魚の品質は日々異なり、同じ魚には二度と巡り合えないのが難しい部分だが「だからこそ面白いし、ここに行けばおいしい魚を買える場所であり続けたい」と意気込みを伝える。

=見どころプラスワン=

 半年ほど前から週末限定でオリジナル海鮮丼をスタートした。好きな刺身を選んでもらい、白米とあら汁をセットで販売。妻の純子さんのアイデアがきっかけで、ここでしか堪能できない仕入れ状況によって毎回味が変わるあら汁を含めていち押しメニューになっている。

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