2026年7月7日(火)

漁業ベースに+αの生活、移住・転職で開く選択肢 漁師.jpセミナー

漁師、漁村での生活を語る藤本氏(左)と遠藤氏
漁師、漁村での生活を語る藤本氏(左)と遠藤氏
漁師、漁村での生活を語る藤本氏(左)と遠藤氏
漁師、漁村での生活を語る藤本氏(左)と遠藤氏
 全国漁業就業者確保育成センター(漁師.jp)が主催する「漁師の暮らしと仕事まるごとセミナー」が6月26日、東京・有楽町のTURNSコミュニティスペースで開催された。福井・高浜町へ移住したあと、未経験から転職した現役漁師2人が登壇。朝は当地の大型定置網漁に従事し、水揚げ後は個人漁のほか、建築業、街づくりなどに取り組む。漁業プラスアルファの暮らしを紹介した。

 大阪で建築設計事務所に勤務していた藤本雅広氏は、大学院時代の漁村研究を契機に高浜町へと移住した。朝の漁を終えると、独立した建築・デザインの仕事を始める。

 千葉県出身の遠藤航氏は、地域おこし協力隊として高浜町で活動した3年目から、定置網漁業の乗組員になった。個人での素潜り漁を並行し、冬季は狩猟も行う。どちらも30歳代前半だ。

 JF若狭高浜漁協の自営定置に乗組員の同期として働き始めて4年、定置網の収入は固定給で「これがベーシックインカム(生活に必要な最低限の金額)になる。そのうえで午前8~9時に漁を終えてからの時間が自由に使える」という点に、魅力があると言う。「建築の仕事が生かせる場所で、漁業もできる」(藤本氏)という発想だ。

 定置網漁業も充実している。午前4時からの網揚げ作業はいかに無駄なく動き、たくさんの魚を獲るか。「15人の乗組員が同じ目的をもち、チームで働いている感覚が楽しい」と遠藤氏は語る。

 未経験の移住者の挑戦を、先輩漁師はどう受け入れたのか。藤本氏は「そもそも社交的な漁師が少なく、ただ実際はシャイなだけ。一緒に仕事をしていると自然と仲よくなれた」と振り返る。一方で漁師に向いている人については、「瞬発力と気合と判断力の現場なので、失敗を恐れない人」と口を揃えた。

 2人は移住した先で、楽しみを見つけられたことを強調した。その一つが漁業であり、あくまでも同漁協での例だと、オンラインも含め参加した約60人に伝えた。漁師.jpは漁業とその土地での生活について、担当者から直接話が聞ける漁業就業支援フェアが今月4日に福岡、11日に大阪、20日に東京で開催されることを案内した。

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