2026年2月28日(土)

[PR]最高品質・最低価格・安定供給を目指す 豊洲仲卸「鈴千代」 長野社長×倉富氏対談

2025年9月11日

長野社長
長野社長
長野社長
倉富氏
「鈴千代」店頭で貝について会話を交わす長野社長(右)と倉富氏
ウニは目下、強化している商品の一つ
対談を終えた2人。強力タッグで「鈴千代」の未来を切り開く
長野社長
長野社長
長野社長
倉富氏
「鈴千代」店頭で貝について会話を交わす長野社長(右)と倉富氏
ウニは目下、強化している商品の一つ
対談を終えた2人。強力タッグで「鈴千代」の未来を切り開く
 豊洲市場で水産仲卸を営み、貝類、鮮魚、ウニを中心に扱う「鈴千代」(運営・(有)清和商事、長野航社長)に昨年11月、ビジネス界で連続起業家として名を馳(は)せる倉富佑也氏が資本参加し、取締役として経営陣に加わった。22歳で家業を継いで以降「鈴千代」を20年率いてきた2代目・長野社長とのタッグで、世界最大の魚市場で新たな水産仲卸像の実現を目指す。長野社長と倉富氏が「鈴千代」と、豊洲市場、水産仲卸の未来をテーマに対談した。



 長野社長 「鈴千代」は、伯父の経営する仲卸で専務だった父が築地市場(現・豊洲市場)で独立して立ち上げたのが始まりです。最初は1店舗(コマ)からでした。祖父が千葉・浦安の漁師で貝類を獲っていた縁で貝類を量販店・スーパーに卸す仕事をしていました。自分も高校、大学時代はバイトとして店に入り働いていました。

 大学4年時に父が急死した直後から店に入り、働きながら大学を卒業して22歳の時に跡を継ぎました。私に代替わりして以降は納め屋さん(料理人に代わり市場仕入れをして納入代行する業者)に営業をかけて良縁を築くことができ、伸びた感じです。海外輸出も早くから手掛け、輸出特有の発注締め切りの早さにも対応したことで順調に増えていきました。対象も鮮魚やウニなどに手を広げたほか、店舗の権利も買い進め、豊洲移転直前には7店舗まで拡大していました。

 新型コロナウイルス禍も乗り越えて売り上げは2019年以上に成長しました。しかし、自分一人だとどうしても企業の成長に限界を感じるようにもなっていました。誰かの助言で会社をもっと大きくできないかと思っていた矢先に倉富氏に出会いました。

 倉富氏 知り合い経由で長野社長とのご縁を得ました。長野社長はまだお若く、次期後継者を育てる時間は十分にありましたが、新しい風を入れたいと考えられた時期でタイミングがよかったと思います。

 以前から豊洲市場の水産仲卸へは月1ペースで通って魚を仕入れ、自分で捌いたり家族・友達らに振る舞ったりしてきました。ビジネスとしても関わってみたい思いがあったので実現してうれしいです。

総合仲卸化さらに

 長野社長 現状の売り上げは年間10億円強といったところで順調です。ただ、自分の店舗で扱いのない魚の注文には水産仲卸のネットワークの中で都合してきましたが、やはり活魚やマグロを直接手掛けたい、今以上に総合仲卸化したいとの思いが強くなっていました。そのためには店舗数を増やして人材を確保していく必要があります。

 倉富氏 7~8年かけて規模を拡大していこうというのが、長野社長と共通する思いです。既存の取引関係は大事にしながら、取引先を広げたいと思っています。積極的に先行投資する考えです。事業整理を考えている仲卸の皆さまで赤字や負債で頭を悩ませている場合も、事業承継でかなり魅力的な提案ができるのではと思っています。

 また、この半年間で取引先ごと、品目ごと、売り子ごとの売り上げと粗利が出るよう可視化しました。経営における重要業績評価指標(KPI)管理ができて経営判断がしやすくなったほか、売り子ごとの実績が正確に分かるので実力主義の評価による給与計算が可能になりました。今後は場内ナンバーワンの給与水準を目指します。年収1000万円が今のトップですが、2000万円も可能と思っています。

 長野社長 売れば売るほど利益を出せば出すほど、従業員に還元していきたいと思っています。魚が好きな新たな仲間は大歓迎します。

 倉富氏 「鈴千代」は今後、「最高品質」「最低価格」「安定供給」の3つのテーマにこだわっていきます。

 納め屋さんや直接取引を通じてミシュラン店や予約困難な人気店との取引がありますので「最高品質」は外せません。「最低価格」は、仕入れを工夫するなどして、できるだけ安く提供する努力をしていきます。両者は相反するものですが、極力実現していきたいと思っております。「安定供給」は市場で仕事をする者の使命だと思います。

 長野社長 水産仲卸は水産物流通になくてはならない存在とは思いますが、中間にいるわれわれがあまりに利益を取りすぎると、お客さまにしわ寄せがいき、おかしくなります。適正価格の範囲内でのギリギリの「最低価格」を実現したいと考えているところです。

恵まれた豊洲市場

 倉富氏 市場機能は安定供給の面ですごく重要だと感じていて、今後もここを拠点に維持・成長していくべきだと考えています。中でも豊洲市場は開設者の都が大規模投資をした非常に恵まれたインフラで、これをうまく使わない手はありません。ただ、業界の変化が結構激しいので、うまく仲卸が変化に適応していかないと市場機能が軽視されたり、供給するものの品質が落ちたりしかねません。業界全体が柔軟に変化していかなければならないタイミングにあると思っています。

 私自身、海外をビジネスのベースにしていることもあり、日本の食文化がすごく特殊であると感じます。刺身や寿司は明らかに質が高く、海外に受け入れられている土壌になっているので、今後ますます海外に仕事を広げられる可能性があると思います。輸出に必要な供給網や衛生管理が整った豊洲市場は、その面でも非常に恵まれています。

 長野社長 豊洲にきてコールドチェーンや衛生面が向上したことはかなり大きいことでした。水産仲卸は単なる中間業者ではなく、卸が国内外から集めた水産物を評価し、適正な販売先に振り分ける“目利き”という水産物流通の要の役割を果たしています。今後も水産仲卸「鈴千代」はその一員として仕事を全うしてまいります。



=プロフィール=

長野航(ながの・わたる)=1983年8月30日生まれ42歳。東京・豊洲市場の水産仲卸「鈴千代」((有)清和商事運営)の2代目社長。22歳で跡を継いでから今日までの20年で店舗数を1コマから7コマまで拡大し、売上高を10倍以上にした。現在は倉富氏の助力を得ながら、組織改革、業務の改善、従業員の売り上げの透明性、コンプライアンスなど今の社会に合った会社組織の再編を進めている。

倉富佑也(くらとみ・ゆうや)=1992年10月14日生まれ32歳。大学在学中にココン(株)(当時)を創業。経済産業省所管のファンドなどから資金調達を実施しながら、セキュリティー・人工知能(AI)の事業領域で急成長を果たす。2022年に同社をGMOインターネットグループ(株)に事業承継した(承継後はGMOサイバーセキュリティbyイエラエ(株)に変更)。24年に(有)清和商事の取締役に就任し、主に経営管理やマーケティングを担当。



(2025年9月11日:更新)
*切り抜き記事は更新以前のものです

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