均等割り30%→25%へ、クロマグロ近海IQ設定

2023年8月15日

 水産庁は10日、農林水産省内で開いた水産政策審議会資源管理分科会で、クロマグロ近海はえ縄漁業における2024管理年度以降の、新たな個別漁獲割当(IQ)設定案を示した。同漁業に配分される漁獲可能量(TAC)のうち、申請した隻数で平等に利用する「均等割り」の割合を、現行の30%から25%へと引き下げる。IQ設定時に設けた最低限の漁獲水準を維持しながら、資源を有効に利用する方策で、10月に予定する次回の分科会に諮る。

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 同漁業でクロマグロ大型魚(30キロ以上)IQは、70%を実績割りとし、残り30%を均等割りとする。22管理年度から導入を始めた。うち均等割りはメバチやビンナガなどを主対象とする船の混獲や、過去に漁獲実績がない、あるいは乏しい漁業者の漁獲機会を考慮して設けられた。数字の根拠は一隻が一航海当たりに獲るクロマグロの平均漁獲量(約600キロ)をカバーできる数量としており、検討時にその割合が30%だった。[....]