<FAO便り[126]>渡辺浩幹・FAO上席水産専門官/「海洋科学」の貢献で海の食料生産力の最適化を

2021年5月28日

ローマの魚屋さん(この店はレストランも兼業)

 今年2021年から30年までは、「国連海洋科学の10年」とされています。4月1日に、FAOとユネスコ政府間海洋学委員会(IOC)がその関連で、「ブルー・フーズ:持続可能な未来のための科学」と題したオンラインイベント(注1)を開催し、FAOのバランジ部長がキーノートスピーカーの一人として参加しましたので、今回は、そのイベントと、同部長がそこで言及した「ブルー・トランスフォーメーション」について、紹介させていただきたいと思います。

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 上記イベントは、さまざまな分野の専門家を招き、「国連海洋科学の10年」がどのように水産物を持続可能に生産し、公平に分配することに貢献できるか、言い換えれば、海が世界の人々に持続可能な食料を提供する役割を最適化するために、いかに貢献できるかについて意見交換することが目的でした。[....]