<豊かさは海から~ノルウェーの見る先>①活気づくサバ加工場

2022年10月7日

サバ加工の二大巨頭ブロードレネ・スペレ?とニルス・スペレは隣接して加工場を構える

 海洋面積は日本の半分ほどだが、国連食糧農業機関(FAO)の調査で水産物の輸出数量・金額が中国に次ぐ世界2位と圧倒的な存在感を示し、持続可能な漁業や養殖業においても世界を牽(けん)引し続ける国がある。北欧ノルウェー。水産経済新聞社は、9月19?24日に行われたノルウェー水産物審議会(NSC)主催のプレスツアーに参加し、現地に赴く機会に恵まれた。季節はノルウェーサバの最盛期。活気づくサバ加工場やサーモンをはじめとする養殖施設などを訪れた。水産先進国ノルウェーの現在の様子を、現場の水産関係者の声とともに連載形式で紹介する。(高橋一旦記者)

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 ノルウェーの首都オスロから北西に約550キロ、飛行機で1時間ほどの場所に?漁業の首都?と呼ばれる町、オーレスンがある。入り組んだ海岸に接した地形を有し、水産関連施設が多く立ち並ぶ。ノルウェーサバ加工の二大巨頭ブロードレネ・スペレ(Brodrene Sperre)社とニルス・スペレ(Nils Sperre)社も、この地に隣接する形で加工場を構えている。[....]