宮城ノリ厳しい出足、過去10年で最安値に

2022年11月25日

新ノリを手に取り、出来栄えを確かめる買受人

 【塩釜】宮城県産乾ノリ「みちのく寒流のり」の2022年度初入札会が22日、全国のトップを切って行われた。芽伸びの順調さを反映し、上場量は不作だった昨年の2倍以上にまとまったが、価格は品質のバラつきが響いて低迷。平均(一枚当たり)は過去10年で最も安い8円98銭にとどまった。物価高が続く中で生産者には厳しい出足となったが、品質低下を招いた雨不足と高水温はどちらも改善傾向。芽伸び自体も順調を維持しているだけに「次回以降に巻き返したい」と前を向いた。

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 会場となったJFみやぎ塩釜総合支所(塩釜市新浜町)には、県中・南部で生産された2211万枚が上場された。昨年同様に高水温と雨不足に見舞われ、育苗段階で一部に芽落ち被害が発生。種網の確保に苦慮したが、先月初旬の沖出し後は芽伸び、刈り取りともにおおむね順調に推移し、初回上場量は不作だった昨年(950万枚)の2・3倍にまとまった。[....]