先陣切り宮城乾ノリ初入札、1割高の1枚13円17銭

2017年11月24日

 宮城県の乾ノリの2017年度初入札会が21日、全国のトップを切って行われた。注目の落札価格は一枚平均13円17銭。「高い」とされた前年(12円11銭)を1割近く上回り、過去10年で2番目の高値を記録した。色目・風味に優れた良品主体の上場だったとはいえ、生産者が「期待以上」と驚くほどの水準で、一昨年来の全国的な不作に伴う在庫薄の深刻さを如実に表す滑り出しとなった。

 会場のJFみやぎ塩釜総合支所(塩釜市新浜町)には、県中・南部で生産された約2140万枚が上場された。生育を左右する漁場の水温、栄養塩の分布量は総じて良好に推移し、夏場以降の採苗、育苗も順調に進展。「初回から相当量が出てきそう」と期待された。しかし、刈り取り作業が始まった先月下旬に台風が立て続けに襲来。広範囲で芽落ち被害が発生したため、結局は「平年並み」とされた前年(2435万枚)を若干下回った。

 品質については「秋芽の一番摘みらしく、良品が揃っている」と高評価。買受人からは黒くツヤのある色目、強く上品な香り、深みのある味わいを「素晴らしい」と認める声が多く聞かれた。[....]