宮城の乾ノリ、全国トップ切り初入札会

2020年11月24日

 宮城県産乾ノリ「みちのく寒流のり」の2020年度初入札会が19日、全国のトップを切って行われた。注目の落札価格は一枚平均13円43銭。極度の在庫薄で跳ね上がった前年度(16円36銭)から2割近く下げた。新型コロナウイルス禍による業務筋需要の失速に加え、全国的な不作傾向に持ち直しの兆しがみられるため、過熱していた調達競争が幾分落ち着いた。それでも過去10年では相当な高水準にあり、品質や上場量も平年以上。生産者の多くが「まずまず」と納得する上々の滑り出しをみせた。

          ◇          ◇          ◇

 会場となったJFみやぎ塩釜総合支所(塩釜市新浜町)には、県中・南部で生産された2166万枚が上場された。海水温は高めで推移したが、生育を左右する栄養塩の分布には恵まれ、採苗・育苗は良好に推移。大型台風が襲来することもなく、以降の刈り取り・乾燥作業もおおむね順調だった。その結果、初回上場量は台風被害などで近年最低にとどまった昨年度(1148万枚)の2倍近くに達した。[....]