<泉井鐵工所100周年>遠洋はえ縄漁に革命を

2023年11月7日

北村社長

 水産業界で「泉井鐵工所」と聞けば、真っ先にラインホーラー(はえ縄巻き上げ機)が連想される。遠洋マグロはえ縄漁業ならば150キロにも及ぶ幹縄を巻き上げる、同漁業に不可欠な機械を発明したメーカーだ。高知・室戸市で創業して今年で100年の節目を迎えた今もなお、トップブランドとして君臨する。これまでの歴史を振り返るとともに、新たな100年への展望を北村和之社長(写真)に聞いた。

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 --創業100周年を迎えました。

 北村社長 創業者の泉井安吉が室戸市で工場を創立したのが、1923(大正12)年5月のこと。その数年前、室戸岬沖に海山が発見され、ビンナガなどが大量に獲れたことで、室戸には県内外から多くの船が出入りした。それら漁船のエンジン修繕から始まった会社だと聞いている。

 ラインホーラーの試作品第1号が完成したのは創業の翌年、24(同13)年だった。[....]