陸上養殖バナメイ「確実にもうかる業界」

2022年8月31日

多くの聴講者が熱心に耳を傾けた

 第24回ジャパン・インターナショナル・シーフードショーでは、会期中に陸上養殖勉強会を開催した。2日目の25日は、バナメイの陸上養殖は「確実にもうかる業界」と断言する(株)神戸御膳奉行の甲斐芳人代表らが登壇し、それぞれの取り組み概要を紹介した。

 甲斐代表は兵庫・伊丹市で約99平方メートルの一戸建ての中に4トン水槽でバナメイ養殖をスタートさせてから10年になり、数十年の経験を積む必要があるプロフェッショナルではなく「素人」が作れるように生産体制を確立させていると説明。

 販売については、小売店の売場に現在並んでいる商品よりも安いことが代わって並べられることの条件とし、輸入が主流のバナメイの国産化はアピールポイントの一つになるとした。

 量販店や外食の値入れ率にも触れながら、生産においては損益計算書を考慮した商品作りが重要になると強調。

 日本の水産物の浜値は魚種によっては中国での取引価格を下回っている状況を引き合いに、国内で売れなければ中国に輸出する手法もあると提案し、バナメイは3か月で出荷サイズに成長することから「3か月でキロ1500円で販売できる魚種はほかにはない。きちんと取り組めば確実にもうかる業界」と自信をみせた。[....]