秀長水産、CF開始で昆虫飼料研究を支援

2023年8月7日

昆虫を含む飼料で生産された「えひめ鯛」

 【宇和島】養殖魚飼料に必須である魚粉の価格高騰に対応するため、昆虫を含む飼料で生産するマダイ養殖技術開発に愛媛大学大学院農学研究科の三浦猛教授らと取り組んでいる秀長水産(株)(愛媛・宇和島市)は、7月から同研究を支援するためのクラウドファンディング(CF)を開始した。9月30日まで実施し、返礼品として世界で初めて昆虫(ミールワーム)を含む飼料で養殖したマダイ「えひめ鯛(えひめだい)」を提供する。

 同大学では、昨年から秀長水産など県内企業と連携し、宇和島市の養殖場で甲虫の一種であるミールワームを利用した養殖用飼料の実証実験に取り組んできた。今年3月には実証実験で生産されたマダイの試食会を開催。産学連携で生まれたマダイを「えひめ鯛」と名付け、同大の学食や大手企業の社食で限定的に提供してきた。

 今回、秀長水産が愛媛大と引き続き共同研究を行うため、CFによる新たな取り組みを実施。返礼品には、今回の実証実験で生産された「えひめ鯛」が含まれており、一般向けに初めて提供される。[....]