湧別漁協のホタテ玉冷工場が竣工

2024年3月14日

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竣工した「JF湧別ほたて加工場」

 北海道オホーツク地区のJF湧別漁協(阿部俊彦組合長)が建設していた玉冷製造工場「JF湧別ほたて加工場」が完成し、11日から稼働を開始した。食品加工機械メーカー、(株)ニッコー(釧路市、佐藤一雄社長)の自動貝むき機「オートシェラー」を4基導入し、大幅な省人化を図っており、ホタテ産地で労働力不足が共通化する中、注目の施設となる。新工場の概要やオートシェラーの特徴などを特集で紹介する。

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 同漁協では従来、玉冷は委託生産していたが、地元加工業者の減少や労働力不足が進む中、基幹魚種であるホタテの安定的処理体制の構築に向け、自営工場を計画。省人化策としてオートシェラーを導入した工場にすることとし、委託工場に敷設して試用を進めた。2022年6月、同漁協直販店「オホーツク勇鮮館」向かいの漁港用地で新工場に着工、今年3月に竣工した。鉄骨造り2階建て、延べ床面積約4900平方メートル。原貝の洗浄・選別機、原貝の開口から貝柱回収までを自動で行うオートシェラー4基のほか、貝柱洗浄機、トンネルフリーザー、玉冷の選別、計量、包装機を備え、地元で水揚げされる原貝を処理して玉冷を製造・出荷する。高度な衛生環境を整えており、対米HACCPなどの衛生認証の取得を目指す。2階には検査室や、生産ラインを一望できる見学者通路も設けた。総勢50人体制で稼働する。[....]