東京海洋大が市場見学ツアー

2023年3月9日

豊洲仲卸店舗の吉善の店頭で、商品の解説に耳を傾ける参加者

 東京・豊洲市場の水産仲卸でつくる東京魚市場卸協同組合(東卸、早山豊理事長)は2月21日、東京海洋大学の学部生と大学院生ら15人を招待して「東京海洋大市場見学ツアー」を開いた。東卸は東京海洋大と包括連携協定を締結する方針を1月に理事会決定しており、その協定内容を先取りした企画となる。参加した学部生と大学院生は豊洲市場の主要エリアを見学し、仲卸らと交流した。

 参加したのは海洋生命科学部海洋政策文化学科の婁小波副学長と中原尚知教授の研究室に所属する、学部1~2年生と大学院生を中心とした流通に関心の高い15人。見学ツアー自体は昨年11月に続き2度目となる。

 管理施設棟1階の会議室で概要説明を受け、管理施設棟上層部、水産卸売場棟1~2階、水産仲卸売場棟の水産仲卸売場、関連売場、屋上などを回って、東卸の職員から日々の業務で説明を受けた。

 水産仲卸売場では、大物(マグロ)業会所属の石司や、特種(寿司種)物業会所属の吉善を訪問し、販売商品や仕事道具の話に耳を傾けた。組合会議室では、広報文化委員会の担当常務理事の難波昭信ナンバ水産社長と、広報文化委員会副委員長の山崎雅山忠社長らと意見交換。参加者からは「専門とする魚種が同じ人がこれだけたくさんいて、なぜ客の取り合いにならないのか」などの質問がされていた。

 東卸は、今春に締結予定の連携協定に基づき「東京海洋大市場見学ツアー」の定例化を予定しており、学生らに豊洲市場に関する理解醸成を図る一方、若手の発想を豊洲仲卸の活性化に役立てる。[....]