岩手サーモン、今年も増産

2024年4月5日

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総生産量が2000㌧の大台を超える見込みの岩手の養殖サーモン

 岩手県内における養殖サーモン生産は2024年の今期も増産し、生産量が2000トンの大台を超える見通しだ。開始から6年で実施漁協は年々増加し、今期は延べ6漁協でギンザケやトラウトなどを生産。本紙調査によると、計画数量は前年比23・6%増の2230トンで、一部地域で高海水温などはみられたものの成育に影響はなく、計画達成に大きな問題はなさそうだ。出荷は今週から順次開始され、7月末まで行われる。

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 岩手県におけるサーモン養殖は、県の魚にもなっている秋サケの漁獲低迷を受け、漁協が行う定置網の代替事業や魚市場の水揚げ収入増加のため19年にスタートした。先陣を切ったJF久慈市漁協(協力企業・ニチモウ(株))が試験養殖に挑み、19年にギンザケを18トン出荷。翌年からJF宮古漁協(日清丸紅飼料(株))とJF新おおつち漁協(ニッスイ)、さらにJF釜石湾漁協を含む産学官組織(日東製網(株))、JF三陸やまだ漁協(日清丸紅飼料)が参入しており、今期からはJF広田湾漁協(ニッスイ)も加わり、実施漁協は延べ6か所となる。[....]