宮城養ギン、早期終了の気配

2023年6月26日

シーズンが進むにつれ集荷の前倒しが顕著に

 宮城県の養殖ギンザケが例年よりも早く出荷を終えることになりそうだ。春先から続く高海水温の傾向に歯止めがかからず、どこの漁場も平年比2~4度C高で推移。育成限界とされる24度Cへの到達が「相当に早まる」との懸念が広がり、水揚げを前倒しする動きが加速した。当初から多くが「例年の終了時期(7月末)までもたない」とみていたが、想定を上回る昇温ぶりに「7月中旬」「7月半ば」などと切り上げの意向を示す生産者が相次いでおり、過去に例のない早期終了となる公算が大きい。

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 今年はスタートから漁場水温が総じて高かった。プラス効果として養魚の餌食い(成育)が順調に推移したため、初水揚げは例年より10日ほど前倒しされた。それでも魚体は平年よりかなり大きめ。序盤はほとんど姿を見せないはずの1・5キロ上が全体の3割以上あり、ベテラン関係者を「これほど大きいのは経験がない」と驚かせた。[....]