宮城カキ初入札「まずまずの滑り出し」

2022年10月13日

県内すべての浜で一斉に殻むき作業がスタート

宮城県産の生食用むき身カキの2022年度初入札会が11日、石巻市渡波のJFみやぎ共販所で行われた。放卵の遅れに配慮して当初予定を2週間近く繰り下げてのスタートとなったが、その効果で大きく改善。小粒ながらも懸念された「卵持ち」はほとんどみられず、誰もが「出足としては上出来」と評する良品が出揃った。平均落札価格はキロ2810円で前年比23・1%(527円)高。過去10年でみると高くも安くもない水準だったが、生産者は「物価高のあおりで末端販売が総じて勢いを失っている。現状を考えればまずまずの滑り出し」と納得顔を見せた。

       ◇       ◇       ◇

 初入札会には県内全域で生産された10・5トン(前年11・2トン)が上場された。先月下旬の事前検査では多くの浜の産品が「卵持ち」と判定されたが、今月に入ってシケに伴う波浪や風雨、水温低下などで放卵が進展。生産段階で選別を徹底した効果も加わり、この日の上場品に「卵持ち」はほとんどなく、JFみやぎも買受人も「期待以上の品質」と喜んだ。一方でサイズは「全般に小ぶり」との評価。これに伴って上場量は「若干大きめ」とされた前年を約1割下回った。[....]