宮城カキ/初入札、過去10年で最高値

2020年10月14日

 宮城県の生食用むき身カキの2020年度初入札会が12日、石巻市渡波のJFみやぎ共販所で行われた。高水温による放卵の遅れに配慮して当初予定を約2週間繰り下げてのスタートとなったが、その効果で大きく改善。卵持ちは多くで解消され、関係者を「例年と遜色ない品質」と安堵させた。平均価格はキロ3931円となり、過去10年で最高値を記録。新型コロナウイルスによる巣ごもり消費で小売筋が引き合いを強めたためとみられ、その旺盛さを強く印象付ける滑り出しとなった。

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 初入札会には北部・中部地区で生産された8・2トン(前年10トン)が上場された。先月下旬の品質検査会では、ほぼ全域の産品が「卵持ち」と判定されたが、台風に伴う適度な波浪や風雨、水温低下などで放卵が進展。生産段階で選別を徹底した効果も加わり、この日の上場品に卵持ちはごく一部で、JFみやぎも「若干バラつきはあるが、ほぼ期待通り」と胸をなで下ろした。[....]