宮城カキ初入札、良品主体で平年上回るキロ3279円

2018年10月2日

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宮城県内すべての浜で一斉に殻むき作業がスタート

 宮城県の生食用むき身カキの2018年度初入札会が9月29日、石巻市渡波のJFみやぎ鮮カキ共販所で行われた。粒は全般に小ぶりだったが、懸念された卵持ちはほとんどなく、関係者の多くが「出足にしてはまずまずの良品揃い」と高評価。品質見合いで好値応札が相次ぎ、平均価格は過去10年で3番目に高いキロ3279円となり、「上々の滑り出し」と生産者を喜ばせた。
 北部・中部地区で生産された10・7トン(前年13トン)が上場された。JFみやぎによると、生産者にもむいたカキ殻の数にも大差はなかったが、身入りが「すこぶる良好」とされた昨年に比べ「悪くはないが、ほぼ平年並み」だったため、上場量は2割ほど減った。
 懸念された卵持ちはほぼ皆無。盆明け以降の度重なった降雨と波浪で「放卵が一気に進んだ」という。目利き揃いの買受人に「スタートとしてはまずまず」と評される良品が出揃った。平均は「高過ぎ」とされた一昨年(3764円)には及ばなかったものの、平年を大きく上回る水準に達した。
 JFみやぎは「初物で相応の引き合いがあったとは思うが、好値を付けてくれた買受人に感謝したい。生産者としてはおいしくて安全な宮城カキの提供に全力を尽くしたい」と話している。[....]