国内外から注目の「おにぎり」、水産品の魅力発信に

2024年2月26日

クリックで画像を大きく表示します

数種類の具材がごちそう感を演出

 日本のソウルフード「おにぎり」に、国内外から熱い視線が寄せられている。食に関する調査・研究・発信を行う(株)ぐるなび総研は2023年12月、日本の世相を表す食のトレンド「今年の一皿」に「ご馳走おにぎり」を選んだと発表。さらに今月2日には(一社)おにぎり協会(神奈川・鎌倉市、中村祐介代表)が初の「おにぎりサミット」を開催し、食材の組み合わせから新しい価値提案や地域活性化を模索した。このおにぎりブームが水産業にどのような影響を与えるだろうか。水産品の魅力発信や活用の可能性を探った。

       ◇       ◇       ◇

 ぐるなび総研は23年の「今年の一皿」に、具材をふんだんに乗せた「ご馳走おにぎり」を選んだ。豊富な具材から選べる楽しさや見た目の華やかさ、飲食店で握りたてを味わうスタイルが、若者の間で流行。「3時間並んでも食べたかいがあった」と交流サイト(SNS)の投稿でも盛り上がりをみせている。

 具材はサケやイクラなど昔からの定番食材でも、組み合わせることで「ごちそう感」を演出できる。発表会見に出席したおにぎり協会の中村代表は、昨今の物価上昇を受けて、財布のひもが固くなった消費者だが、おにぎり専門店なら「ちょっとしたお金で、贅(ぜい)沢した気持ちが味わえることも多くの人が訪れる理由では」と分析する。[....]