伝統の焼津鰹節製造技術、熟練者が若手後継者に伝承

2024年5月1日

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熟練指導者からカツオ生切りの指導を受ける若手後継者

 焼津鰹節伝統技術研鑽会が4月23日、焼津市の静岡県水産・海洋技術研究所本所の原魚加工室などで開かれた。カツオ節製造の熟練者が若手後継者にカツオ生切りなどの実技指導を行った。カツオ節製造の機械化が進む中で伝統ある焼津鰹節製造技術の伝承と習得、後継者の養成、研鑽(さん)などを目的に1983年以来、毎年行っている。

 焼津鰹節水産加工業協同組合(大石智之組合長)の鰹会と青年会で組織する焼津鰹節伝統技術研鑽会の指導者1人、青年会(鈴木慶悟会長)のメンバー16人と同組合役職員ら約20人が参加し、焼津市役所職員、金融機関職員らが見守った。

 当日は南方冷凍カツオ65尾(平均魚体5・4キロ)を用意し、頭切り、身おろし、合断ちの異なる包丁3本を駆使してカツオの頭と内臓などを除去して三枚におろし、半身をさらに2つに切り分ける生切りに取り組み、260本の節に仕上げた。四ツ割リにしたカツオはかごに並べて入れ、煮熟、水骨抜き、修繕などを行った。青年会のメンバーは熟練者から丁寧に指導を受けた。[....]