ブリにステップTAC、漁業関係者から賛同の声

2024年3月22日

 水産庁は19日、都内でブリの漁獲可能量(TAC)管理に向け漁獲シナリオなどを話し合う第2回検討会(ステークホルダー〈SH〉会合)を開催、TAC管理に段階的に実施する「ステップアップ管理」を2025管理年度から開始することが決定した。0歳魚後半の資源量(加入量)を最大にした時の親魚量を目標管理基準値とするシナリオを採用した。漁業関係者からは「一日も早くTAC管理を進めたい」など、導入に賛同する声が相次いだ。

  •          ◇          ◇

 前回の会合で、「過去に経験のない目標値」との意見が出た親魚量案(22・2万トン)には、漁獲対象となる、0歳魚後半を最大化する親魚量(SBRmax)の再計算が行われ、暫定的な管理基準値案として17・9万トンが提示された。ただし漁業法では、最大持続生産量(MSY)ベースに基づく管理が基本とされている。水産庁の魚谷敏紀資源管理部長はSBRmaxの扱いについて、「あくまでも暫定的な目標管理基準値」とし、「ステップアップ期間中に資源評価の精度向上を進め、ステップ3に移行する段階で改めて検討したい」と説明した。[....]