ブリにステップTAC案、賛否入り交じり議論始まる 

2023年10月13日

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ブリの資源評価と管理基準値案

 水産庁は11日、都内でブリの漁獲可能量(TAC)管理に向けた漁獲シナリオなどを話し合う第1回検討会(ステークホルダー〈SH〉会合)を開催した。全国で漁獲される重要資源で、会場・オンラインを合わせ350人以上の関係者が出席。水産庁からステップアップ方式の管理が提案されたほか、1系群という特徴から全国で2つの管理期間を設ける案も示された。ただ、資源が良好なうちに管理することに賛成する声が出る一方、管理に対する不安やとまどいも多く、荒波への船出を予感されるものとなった。次回のSH会合で漁獲シナリオなど取りまとめる予定だ。

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 水産研究・教育機構によると、ブリ資源は2010年以降、高水準にあるが0歳後期と1歳が中心のため、親魚量は最大持続生産量(MSY、13・0万トン)を達成する目標管理基準値(22・2万トン)を下回っている。21年も13・2万トンにとどまっていた。[....]