ビンナガ輸出再拡大、単価・数量ともに増加

2023年8月24日

輸出向けに凍結されたビンナガ

 ビンナガの輸出が再拡大している。財務省の貿易統計によると、6月の冷凍ビンナガ輸出は3440トンで、前年同月の約3倍に跳ね上がった。5月中旬以降、房総から東北南部海域に近海竿釣り船の濃厚な漁場ができ、遠洋船も6月に4000トン近くを陸揚げしたためだ。円安も追い風に、1~6月の輸出総額は24億2380万円。昨年同期間の69%増へ伸長している。

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 今漁期は黒潮が三陸沖まで張り出す異常な海況により、温暖な海域を好むビンナガが東北沿岸にも分布。常磐・三陸から近い海域に好漁場ができたことで、6月を中心にカツオ漁がピークを迎える7月まで短期間に数量を積み上げた。

 生鮮ビンナガの主要港である気仙沼は1~7月累計で、大不漁だった昨年の15トンに対し今年は8500トンを突破した。全国では2万トン超を水揚げしている。[....]