シラスウナギ、不透明な採捕・流通解消に前進 

2023年12月28日

 国内における不透明なニホンウナギのシラスウナギ(稚魚)の採捕・流通を解消する第1ステップとして、今年12月1日までにシラスウナギ採捕の仕組みを従来の特別採捕許可から知事許可漁業へ移行するよう求められていたが、主要養鰻県のうち、先行して2021年12月から移行済みの宮崎県と22年12月に移行済みの鹿児島県に続き、愛知県、静岡県、高知県なども知事許可漁業に移行して新たな漁期がスタートした。改正漁業法のもとで罰金刑を強化し、まず採捕者への縛りを強化。本丸である25年12月1日の水産流通適正化法適用の足掛かりが築かれた。

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 各県は、特別採捕許可からのスムーズな移行を前提としつつも、「都道府県内の養鰻業者に限定した供給や合理的な根拠のない採捕数量の制限を条件とすることは適当でない」、また、稚魚の販売先制限は「漁業法上の許可の条件とは別に条例等の根拠を求めることが適当」などとした水産庁長官通知の指導内容を考慮しながら制度設計を進めてきた。[....]