サンマ漁“勝負”の10月へ

2022年10月4日

量販店で販売されるサンマ。10月の漁模様が注目される

 サンマ漁は9月を終え、低水準だった前年をさらに下回るペースで推移している。ただ、同月下旬からは公海での漁模様が上向き、漁場も近づいてきたと伝えられており、10月の挽回が期待されるところだ。

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 漁業情報サービスセンター(JAFIC)の集計によると、9月末までの全国のサンマの累計水揚げ(速報値)は前年同期比17%減の4140トン。「9月半ばまでは前年並みのペースだった」(全さんま)が、その後、台風接近による休漁があった影響などで、9月下旬の水揚げが比較的よかった昨期との差が広がった。

 ただ、JAFICによると、休漁明けの9月下旬、漁模様はペースアップ。現下の漁場は根室・花咲の東北東から東450?500カイリの公海がメインだが、9月末からは同東南東250カイリ付近の「近いところ」にも形成され出し、一晩で多いと32トン獲る船もあるという。大型船のみならず、中・小型船の漁獲への貢献も指摘される。[....]