サンマ水揚、最低更新を回避

2023年11月9日

 全国さんま棒受網漁業協同組合(全さんま)は7日、2023年漁期におけるサンマ水揚状況の初集計を公表した(4面に関連表)。それによると10月末時点の水揚数量は1万5471トン(前年比40%増)とやや回復した。統計発表で先行する漁業情報サービスセンターの運営する「おさかなひろば」によると、11月は7日までに3023トンを上積みしたため、過去最低の22年漁期最終(1万7910トン)はもちろん、21年漁期最終(1万8291トン)を超えた。5年連続の最低更新を脱することを確定させている。

          ◇          ◇          ◇  今漁期は最初期こそ遠方の公海漁場で始まったうえに、2年ぶりに入漁したロシア水域での漁獲が空振りに終わったものの、親潮の張り出しが強かったことから日本の近海に魚影は薄いものの散発的に漁場が形成され、久々に小型船が出漁できる海況となった。10月下旬からはオホーツク海漁場が活性化。5年連続最低更新を脱する最後のひと押しとなった形だ。 [....]