シラスウナギ流通透明化へ全国組織、11月に設立総会 

2018年10月11日

 ニホンウナギの持続的利用を確保していくうえで近年、国内外から厳しい目が向けられていた不透明なシラスウナギの流通改善を目指し、問屋を中心とした流通業者らが全国組織の設立準備を進めていることが9日までに分かった。
 名称は「日本シラスウナギ取扱者協議会」を予定、5日までに発起人による複数回の協議を重ね、11月16日に設立総会を開く方向を固めた。
 国内の養殖業者は150?200業者からシラスウナギを買い入れ、自らの養殖池へ池入れを行っている。新組織は「取扱数量ベースで半数を超える仕入れ先業者を組織化したい」(業界筋)考え。シラスウナギ流通の透明化に向けて、流通業者らから行動を起こす。
 シラスウナギの管理は養鰻業者の許可制に基づく申告によって池入れ数量を把握してきた。加えて、都道府県知事の特別採捕許可に基づく管理によって採捕従事者は把握しているが、そこから寄せられる国内の採捕報告に貿易統計の輸入量を加えた数量と、池入れされた数量の間にズレが大きく、中間の流通段階の不透明さが指摘されていて、差し引き5・9トンの由来が分からない状態だった。[....]