2023年8月29日
北海道の秋サケ定置網漁が9月以降、順次本格化する。昨年は8万トン近くまで水揚げが回復。しばらく続いた5万トン前後の低迷期は脱し、今年も昨年並みか、昨年を若干上回る水揚げが期待されている。水揚げ回復に伴い、製品の供給量も久々に増加し、新物シーズンを前に、近年高値で推移してきたイクラ製品を中心に価格を下方修正せざるを得ない状況にも直面している。秋サケ商戦開幕を前に、道漁連の鳥毛康成参事兼販売第二部長に話を聞いた。
◇今年も昨年並みの来遊が予想されていますが、昨年漁期終了後の親製品の消流動向は。
◆鳥毛参事/昨年は、8万トン近くまで水揚げが回復するとは誰もが予想していなかった。秋サケを処理する加工業者が年々減少する中、人手不足や物流機能の低下も加わり、9月下旬以降、水揚げが集中した際は製品相場以上に浜値が低迷するという事態を招いた。[....]