相馬・天然トラフグ「福とら」ブランド確立へ

2022年9月14日

 福島・相馬市では3?4年前から天然トラフグの水揚量が増えてきたのに合わせ、「福とら」ブランドの確立に取り組んでいる。フグの本場、山口・下関の関係者との意見交換でみえてきたのは、施設整備と人材育成の必要性。市としても早急に支援策を練る考えだ。

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 JF相馬双葉漁協は数年前から刺網漁などの混獲でトラフグの水揚量が増加。2019年にははえ縄漁による試験操業で1・9トンを水揚げした。20年には5トン、21年はフグはえ縄船が20隻にまで増えたこともあり、24トンに達した。 

 水揚量の増加に合わせて昨年、操業委員会を立ち上げた。市の観光協会の呼び掛けでブランド化戦略にも取り組み、今年6月には「福とら」の名称を決定。はえ縄漁法で釣り上げ、活で搬入する35センチ以上のトラフグのみが名乗れると規定を設けた。

 県内に水揚げされるほかの魚種と同じく、放射性物質の残留モニタリング検査も実施。安全性を担保している。[....]