機能性あふれる鯨肉、注目のバレニン

2020年10月27日

星薬科大学・生命科学先導研究センター

 アミノ酸の一種であるイミダゾールジペプチドのうち、カルノシンやアンセリンなどは健康食品として商品化され、第三のイミダゾールジペプチドとして注目されているのが抗疲労成分「バレニン」だ。塩田特任教授の報告を紹介する。

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 鯨肉には活性酸素を消去する物質が多く含まれ、その一つがバレニン。マウスによる実験ではバレニンを一日一キロ当たり200ミリグラム与え、コントロール群と比較したところ、バレニンを摂取したマウスはそうでないマウスに比べて限界遊泳時間が増加した。ヒトでも鯨肉抽出物(イミダゾールジペプチド、一日400ミリグラム相当)を12週間摂取後にエルゴメーター運動負荷試験を行い疲労感スコアを測定したところ、イミダゾールジペプチド摂取群は摂取していない群と比較し、運動負荷後の疲労感が軽減された。[....]