日本産水産物禁輸「直ちに撤廃」、G7貿易相会合 

2023年10月31日

 大阪市と堺市で開かれていた先進7か国(G7)貿易相会合は29日、日本産の水産物に対する中国の禁輸措置を念頭に、即時撤廃を求める閣僚声明を採択し、閉幕した。声明は「不必要に貿易を制限するいかなる措置も直ちに撤廃されることを強く求める」と明記。さらに、こうした輸出入制限を通じて貿易相手国に圧力をかける「経済的威圧」の拡大を「憂慮する」と表明した。

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 共同議長を務めた上川陽子外務大臣は閉幕後の記者会見で、日本産水産物の輸入規制について「科学的根拠に基づく冷静な対応が必要だと改めて説明した」と強調。西村康稔経済産業大臣は「日本の立場に多くの国から明確な支持があった」と明らかにした。西村大臣は経済的威圧に「G7が結束して対抗していくことで一致した」とも述べたが、中国の禁輸措置が経済的威圧に当たるかどうかは評価を避けた。[....]