寒ブリ漁始まる、約700本を初水揚げ 

2022年11月14日

佐渡市場にずらりと並んだ寒ブリ

 【佐渡】立冬の7日、?冬の味覚?の寒ブリが計700本(約6トン)、新潟・佐渡水産物地方卸売市場に初水揚げされ、市場などは久しぶりに活気づいた。漁業関係者や新潟市内の多くの料亭の板長らが朗報に期待していた中で、一網打尽になったまとまった量がシートの上にずらりと並ぶと、「幸先がいいぞ」と威勢のよい声が響いた。

 佐渡島の寒ブリ漁は、南下する例年11月1日から始まり、12月から翌年1月末までが最盛期。過去8年間のうち、1シーズンだけの同漁で3億円以上を記録した定置網組合もあるほど、新潟県を代表する冬の魚で知られる。

 水揚げしたのは、沖合約1・5キロ、水深70メートル前後の両津地区和木沖に丸内定置網組合(石塚林二郎組合長)が仕掛けた網で、1本の重さが8キロ以上、最高12キロ台の脂が乗った良質な寒ブリばかりが姿を現すと、乗船していた29人の漁師たちが一斉に気勢を上げた。

 普段より2時間以上をかけて同市場へ漁船で運び入れ、重さと傷の有無や脂の乗りなどで品質ごとに分けて初セリにかけられキロ2500円前後で次々にセリ落とされ、1本ずつ氷詰めにして関東や関西、新潟県内へ直送された。石塚組合長は「苦労も何のその、という感想。シケてくれれば、また、どっと寒ブリが入ると思う。これからが本番だ」と笑顔で話した。[....]