南京町から鯨食「神戸鯨精肉店」オープン

2022年9月12日

ひと目で分かる外観と店主の鄭さん

鯨肉を専門に取り扱う精肉店「神戸鯨精肉店」が8月、神戸・南京町エリアの中心地にオープンした。精肉店と同じような形で、20種以上の部位をショーケースに陳列。部位ごとの説明や調理方法を紹介し、鯨食文化の普及・拡大に取り組んでいる。

 29・27平方メートルの店内には、冷蔵・冷凍ショーケースに50種類以上の商品が並ぶ。取り扱うのは、イワシクジラ、ナガスクジラ、ニタリクジラ、ミンククジラなど。商品は真空包装されており、赤肉や本皮、クジラベーコンのほか、一級鹿の子、心臓、舌(サエズリ)、食道(ひめわた)、腎臓(まめわた)、胃袋(ひゃくじょう)、小腸(百尋〈ひろ〉)、歯茎(じゃばら)、睾丸などの希少部位も取り揃えている。

 店主は、神戸・元町で50種類以上の鯨肉を味わえる料理店「鯨肉(くじらにく)」を経営する鄭(てい)徳洋さん。鄭さんは「鯨食文化の裾野を広げるため、消費者に部位や食べ方を教える小売店が必要。内臓もレシピを教えると購入してもらえる。『神戸牛』と同じように『神戸鯨』をブランドとして浸透させたい」と熱い思いを話した。[....]