北海道二海サーモン、卵からの飼育に初挑戦

2022年12月15日

幼魚池に発眼卵を投入した

 地元漁協と連携し、「北海道二海(ふたみ)サーモン」(トラウトサーモン)の海面養殖プロジェクトを行っている北海道南部の八雲町は、新たな試みとしてサーモンの発眼卵からの育成をスタートさせた。卵から育てることで、幼魚を仕入れて育てる場合に比べてコストを削減するとともに、種苗販売の可能性も探り、事業化にとって不可欠な採算性の課題解決を図る。

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 今月10日に青森の業者から手当てした発眼卵約10万粒を、町の「熊石サーモン種苗生産施設」に搬入し、屋根付きの幼魚池に入れた。発眼卵は1週間から10日でふ化する見通しで、その後、来年11月ごろまでに一尾当たり600?700グラムに育てる。成長のよい個体を選別して3万尾程度を生産し、このうち1万5000尾を5年目となる来年の養殖試験の幼魚として利用、熊石漁港内に設置する円形イケス3基に投入する計画だ。

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