道内初・トラウト海面養殖挑戦、八雲町「北海道二海サーモン」

2021年4月6日

試験1年目の水揚げ風景(八雲町水産課提供)

 北海道南部の八雲町は地元の2漁協と協力し、道内初のトラウト(ニジマス)の海面養殖に挑戦している。国内で唯一、日本海と太平洋(噴火湾)に接する自治体である立地を利用し、日本海側、太平洋側の2か所で実証試験を実施。「北海道二海サーモン」と名付け、将来の本格的な事業化、ブランド化を目指している。

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 同町の水産業はホタテや秋サケ、スケソウ、イカなどを主力魚種としてきたが、近年は噴火湾のホタテで斃死被害が発生するなど生産が不安定化。生産者からの要望もあり、新たな地元水産物の柱を育てるため、トラウトの海面養殖に挑戦することにした。

 試験養殖は日本海側(熊石地域)はJFひやま漁協、太平洋側(八雲地域)はJF落部漁協の協力を得て、2019年度から実施。熊石漁港と落部漁協・東野漁港内にそれぞれ10メートル四方のイケス1基を設置し、青森県の業者から手当てした平均900グラム弱の種苗を1141尾[....]