フグ処理師、全国基準普及へ/都道府県で準備進む

2021年7月7日

 フグの取り扱いに関する全国統一基準の実施に向けて、各都道府県で準備が進んでいる。フグの取り扱い基準は都道府県ごとに異なっており、フグ処理の「免許」は県域を越えると無効となるところが多かった。厚生労働省は昨年5月に全国基準となるガイドラインを示し、都道府県などに条例や要綱の見直しを呼び掛けている。フグの流通が多い山口県や養殖生産拠点である長崎県などでは、すでに新基準へと条例や要綱を改正済みで、東京都でも審議が進むが、大消費地である大阪では具体的には動き出していない。

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 フグ処理資格は都道府県などが所管しているため「講習会の受講だけ」から「学科、実技の試験」まで難易度に差があり、県域をまたいでフグ調理をする場合には原則、それぞれの資格を取得する必要があった。業界からフグ消費の妨げになっているとの指摘があり、厚労省は2020年5月に全国統一基準のガイドラインを出していた。[....]