ノルウェーサバ最盛期、現地加工場も本格化

2022年9月28日

分別を終えて箱詰めされるノルウェーサバ

 世界最大のサバの生産・輸出国ノルウェーでは、脂が乗って品質が上向いた秋サバの出荷がピークを迎えた。ノルウェー水産物審議会(NSC)の招きで9月中旬、サバの最前線基地オーレスンの加工拠点などを訪問する機会に恵まれた。現場では高値に苦悩する日本人バイヤーの姿もあったが、大型サイズのサバを箱詰めする作業が進んでいた。

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 ノルウェー南西部で「漁業の首都」と呼ばれるオーレスンでは、ノルウェーの秋サバ漁が最盛期を迎え、主要加工場が人員の増強や稼働時間の延長に踏み切るなど本格的に動き出している。

 21日までの累計水揚量は約19万トンで、前年同期を16%ほど下回っているものの、9月に入って水揚げが増え、餌食いが多かった序盤の懸念も徐々に払拭(しょく)されつつある。

 水揚げ増加に伴って、加工場には諸外国から検品のため訪れるバイヤーの姿も増えた。現地入りした日本人バイヤーからは「品質が安定してきた」という評価も聞こえてくるようになった。[....]