サバ、前借り分は差し引き/23管理年度TAC

2023年4月26日

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2023管理年度(23年7月~24年6月)のサバ類TACおよび配分

 水産政策審議会の第124回資源管理分科会が24日に都内で開かれ、2023管理年度(7月~23年6月)のサバ類とズワイガニの漁獲可能量(TAC)を原案通り承認した。マサバ対馬暖流系群・ゴマサバ東シナ海系群(サバ類日本海)は、次管理年度から前借りした1万4030トンが結果的に未利用になっても、その分を差し引く18万5270トンが23管理年度のTACとなる。

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 サバ類日本海の23管理年度TACは当初、19万9300トンで前年当初比54%増が提示された。ただし、水産研究・教育機構の新たな評価で資源量が上方修正され、実際に漁場には大量の資源が来遊した。そのため3月開催の同分科会で、TACの前借り制度が新設された経緯がある。

 しかし、手続きを行ったあとに資源は消えた。6月まで漁期を残すが、例年はこの時期にサバ類の来遊が少ない。未利用なら枠だけが消えることに対し、今月14日のTAC意見交換会で漁業関係者らが「来期の資源に何の影響も与えていない。なぜ没収されるのか」と詰め寄る場面もあった。[....]