クロマグロ管理強化で法案化、大型対象にタグなど活用

2023年11月16日

規制厳格化と現場の負担軽減の両立の重要性を訴えた石破会長(中央㊨)

 水産庁は15日、都内で開かれた自民党水産部会・水産総合調査会合同会議で、太平洋クロマグロの漁獲量未報告事案の現状と今後の対応で検討状況を説明した。その中で単価の高いクロマグロ30キロ以上の管理強化で次の通常国会に必要法案の提出を目指していることが明らかになった。現在は翌月10日としている漁獲可能量(TAC)報告の前倒し、報告事項への漁獲量だけでなく、タグなどを活用し、個体数追加、個体別情報の記録・情報伝達・保存について、生産現場だけでなく各流通段階に義務付けることを検討している。

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 会議の中で説明し意見を聞いたのは、5月の合同会議で示した検討方向をより具体化したもの。7月に有罪判決が確定した青森・大間の事案調査では資料の照合に時間を要したうえ、流通段階に記録がないなどの課題を残した。そこで再発防止や管理強化に向けての対策の検討を進めていた。[....]