ウニ相場が上昇、前年比4?7割高

2021年7月14日

 東京・豊洲市場でウニの相場が上昇している。新型コロナウイルス禍のあおりで「高級」とされる商材は総じて安値基調だが、日本産への信頼度の高さを反映して東南アジア向けの輸出需要がいち早く回復。買いが集まる休市明けは特に顕著で、コロナ禍前の一昨年を大きく上回る高値で取引されている。春先以来の平均相場は1?4割高で推移。前年比では4?7割高に達しており、国内の業務筋需要低迷を感じさせない好相場が形成されている。

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 卸担当者によると、ウニ需要が最初に復調したのは新型コロナの抑え込みに早期に成功したとされる中国だった。昨年10月ごろから「需要が急回復」し、その後に東南アジアおよびワクチン接種で先行する北米からの需要も回復した。

 感染状況の悪化でロックダウンや外食店の営業制限が実施中のタイ国や台湾は現在こそ失速しているものの「香港やシンガポール、マレーシア、インドネシア、ベトナム、韓国、米国、カナダなどへの販売が活発だ」などと説明する。[....]