ウナギ養殖施設で新基準 許可に適格性、実態把握

2023年6月14日

 水産庁は12日、農林水産省で水産政策審議会資源管理分科会を開き、内水面漁業の振興に関する法律に、ウナギ養殖場の基準を新設した。「ウナギを養殖するための水が使用でき、かつ排水できる」など、必要最低限な内容にとどめながら、実態把握に努める。新たに許可を申請する事業者は今年度から、継続申請であれば1年間の猶予を設けて来年度から基準を適用する。(2面に関連記事)

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 現行の法律では、対象となる事業者の主体が従前からの養殖業者だったため、施設の基準まで定めていなかった。だが、近年は新規の許可申請が増えていること。さらに、当面は養殖する意思がないにもかかわらず、許可を保有することが目的と思われる申請もあることから、最低限の基準を示すこととした。

 ただし、養殖施設は規模や手法が多様だ。そのため「給餌手段が整っている」「養殖ウナギの逸出や鳥獣による被害を防げる」など、生産をするうえで最低限必要な機能の明文化にとどめた。[....]