アラ入り飼料で養ギン育成、店舗残渣活用で年70㌧削減へ

2023年5月23日

商品説明するイオン東北の辻社長㊨。㊧はニッスイの鶴岡部長

 イオン東北(株)が「岩手大槌サーモン」の生産者と食品ロス削減に貢献する養殖ギンザケを商品化し、水揚地の岩手県大槌町吉里吉里(きりきり)港で20日、販売開始を記念するセレモニーが行われた。昨年から展開する「ちいきがにぎわう循環型プロジェクト(PJ)」の一環で、育成に用いる配合飼料に店舗の食品残渣(さ)を有効活用した。切身や寿司、海鮮丼などの関連商品に特製シールを貼付し、系列128店で通年販売して年間70トンのロス削減を目指す。

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 岩手県内の15店舗のバックヤードで発生する国産天然魚のアラを回収し、粉末状にして配合飼料に加えた。育成は大槌町で養殖に取り組むニッスイ子会社の弓ヶ浜水産が担当。同社はギンザケとトラウトを年間600トンほど生産しているが、そのうちの100トンを今回のPJに向ける。アラを含む配合飼料は「今月上旬から養魚に与えている」(イオン東北)という。[....]